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春にピークを迎える花粉症。
既に始まっていると感じている方もいらっしゃるのではないでしょうか?
毎年この時期になると「花粉症に○○が効く!」というような情報をよく見聞きしますが、近年は有効な栄養成分として、食物繊維が注目されています。

つらい症状を完全に治すことは難しいですが、食生活を見直し体質を変えることで、その症状を和らげることが期待できます。
今回は、『食物繊維が花粉症に良い理由と効果的な摂り方』についてご紹介します♪


そもそも花粉症とは、体内に入ってきた花粉を排除しようとする免疫反応によって引き起こされています。
免疫とは、細菌やウイルスなどの異物が体内に侵入した時、いち早く発見し、排除する、私たちの体に備わっている自然の防御システムです。
そして花粉など無害なものに対して反応することをアレルギーといい、花粉症では体内でヒスタミンなどの化学物質が分泌され、鼻水、目のかゆみなどを引き起こしています。

 

■花粉症には「食物繊維」

食物繊維で腸内環境を整えると、花粉症が和らぐと言われています。
通常、免疫細胞は病原菌やウイルスを見つけると攻撃してくれる頼もしい”戦士”ですが、それが暴走して過剰に興奮すると、花粉や食べ物の成分など無害なものや、体の正常な細胞まで攻撃し、アレルギーや自己免疫疾患を引き起こすことが知られています。
そして、この「免疫の暴走」にブレーキをかけてくれる細胞が、Tレグ細胞(制御性T細胞)です。

免疫細胞のおよそ70%腸内にあるといわれています。
つまり、免疫細胞の働きは、腸内環境に大きく左右されるということです。
そして、近年の研究で、Tレグ細胞は腸内細菌の一種であるクロストリジウム菌の働きによって、私たちの腸の中で生み出されていることがわかり、クロストリジウム菌は食物繊維をエサにしていることも報告されています。

本来は、攻撃する免疫細胞とブレーキをかけるTレグ細胞は、バランスを保っているのですが、花粉などのアレルゲン物質の大量摂取や、生活習慣の乱れや偏った食生活でバランスが悪くなってしまうことがあります。

花粉症によいと言われる特定の食品を多量に摂るのではなく、規則正しい生活と、腸が喜ぶ食物繊維を意識した食事をこころがけましょう!

 

■花粉症ケア力を高める食物繊維の摂り方

1日あたり20g以上を目標にする

厚生労働省策定の「日本人の食事摂取基準」では、1日20g以上の食物繊維を摂ることが勧められています。
食物繊維は、主食に取り入れると摂取しやすいため、白米を雑穀米(玄米や五穀米など)に変えることから始めてみましょう。
雑穀もいろいろな種類のものが市販されており、下準備無しで簡単に炊くことが出来ますよ。
少量が子袋に分けてあり、白米を炊くときに混ぜて使うものや、無洗米玄米などもあり、調理の手間も少ないので気軽に取り組めますね!

さらに雑穀米は白米と比べ、食物繊維だけでなく、ビタミンミネラルなどの栄養素も豊富に含まれています。

 

+発酵食品

善玉菌のエサとなるものはプレバイオティクスと呼ばれ、食物繊維もこちらに含まれます。
腸内環境を整えるためには、善玉菌のエサだけでなく善玉菌そのものも合わせて摂ると、より効果的といわれており、代表的なのが乳酸菌や発酵食品などです。この善玉菌が含まれたものをプロバイオティクスと呼びます。
食物繊維が摂れる食材を取り入れながら、一緒に納豆やヨーグルト、味噌など発酵食品を取り入れましょう。

 

+根菜

根菜類には善玉菌のエサとなるオリゴ糖が含まれており、善玉菌(ビフィズス菌など)を増やす働きもあります。
また根菜類にも食物繊維が豊富に含まれている他、じゃがいも、大根などビタミンCやEを多く含む野菜が多く、人参などビタミンAを多く含む野菜もあります。これらのビタミンも免疫力に有効的です。
さらに、根菜に含まれる不溶性食物繊維は便のかさを増やし、腸のぜん動運動を促すことで腸内環境を整えてくれます。

 

腸内には善玉菌と日和見菌と悪玉菌がありますが、決して善が良い、悪が悪いと言うわけではなく、これらのバランスが大切です。
理想的なバランスは【善玉菌2:日和見菌7:悪玉菌1】です。
日和見菌は腸内細菌の状況を見極めて、有利な方を味方する習性があるため、日頃から善玉菌を有利にしておくことが大切です。

現代人は睡眠不足や運動不足、偏った食事、ストレスなどで、悪玉菌が多くなっているケースが多いと言われています。
善玉菌が増える食生活を意識し、腸内環境を整えて、春を健やかに過ごしましょう!


花粉症の症状の度合いは、その年の花粉飛散量だけでなく、その年の自身の体調により左右されます。
花粉の飛散する時期は、空気が乾燥し、季節の変わり目でもあり、体調を崩しやすい時期です。
手洗い、うがい、水分補給を忘れずに、引き続き免疫力UPを意識して過ごしましょう!

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